中国・アジアの工場進出情報

2025.12.15 Vol.37 No.22
産業アナライズ<自動車>
中国自動車産業淘汰のシナリオ・中編
「輸出バブル」にはなれない中国車

 中国のOEM(自動車メーカー)は製造コストの上昇、関税など諸外国との摩擦、国内景気の低迷という三重苦に直面している。とくに内需の停滞から拡大し過ぎた生産能力を持て余し、値引き競争の激化が収益性をさらに圧迫している。過剰在庫を輸出でさばこうとしても、タイ向けのBEV(バッテリー電気自動車)のように値引き競争も輸出してしまい、実際には利益を得られる状況ではない。中国OEMの場合、決算書類だけでは読みきれない部分が多く、なかなか経営実態は伝わってこない。しかし、取引先のサプライヤーや販売会社からはさまざまな声を聞く。そして、欧州やアセアンの販売会社は「日本車販売のようには利益が出ない」と言う。
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