中国・アジアの工場進出情報

2024.12.1 Vol.36 No.21
産業アナライズ<再生可能エネルギー>
新たな局面を迎えるタイの再エネ産業
ダイレクトPPA導入で急加速

 タイの再生可能エネルギー産業が大きく前進する可能性が出てきた。これまで民間のエネルギー会社、電力需要家の双方から強い要望があがっていた、ダイレクトPPAが許可されることが決定したのだ。民間企業は、電力当局が運営するグリッド接続を介して、再生可能エネルギー生産者から直接、電力を購入することが可能となる。枠は最大で2,000MW。これは電力当局を通じた電力購入を義務付けたESB(Enhanced Single Buyer)モデルや、全国の同様の消費者カテゴリーで一律の電力料金を義務付ける統一料金政策からの大きな転換を示している。ダイレクトPPAの導入により、外国企業は電力当局との電力購入契約を通じてのみ電力を購入するという制限がなくなるため、エネルギー会社、製造業、データセンターといった需要家ともに、新たな投資や事業の可能性が生まれたことになる。最終的な基準と条件は、2024年末までに発表される予定となっている。
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