中国・アジアの工場進出情報

2024.6.15 Vol.36 No.11
産業アナライズ<鉄鋼・金属>
金属業界、ベトナム市場に注目
7社が各地で戦略投資

 ベトナム市場に金属業界が熱視線を送っている。日系の金属各社がベトナム各地で戦略投資を展開しており、2023年以降、神戸製鋼所、神戸商事メタルズ、第一稀元素化学工業(DKKK)、SWCC、兼房、YKK、名古屋刃型が新工場を立ち上げている。同国では、道路や港湾の整備が急ピッチで進められているうえ、都市部における大型ショッピングモール、娯楽施設、高層マンションへの投資計画も多く、今後もインフラ投資向けを中心に鋼材需要の拡大が期待できる。また、海外拠点を中国へ集中させることによるリスクを回避し、中国以外の国・地域へも分散して投資する経営戦略「チャイナ・プラスワン」によって中国依存度の低下が図られるなか、低賃金、中国との近接性、積極的な貿易協定の締結等により中国からの生産移転先としての優位性を高めている。
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