中国・アジアの工場進出情報

2024.6.1 Vol.36 No.10
産業アナライズ<物流>
アジアで新ニーズの掘り起こしを急ぐ海運3社
LNG・アンモニア輸送、冷凍冷蔵倉庫に取り組み

 海運市場の混乱が続いている。コロナ経済がようやく終了した足元の状況を見ても、様々な要因が絡み合い安定しているとは言い難い状況だ。主要航路であるアジア発北米向けの荷動きは前年同期比20.5%増と好調であるが、長期化するインフレが個人消費の停滞を招いていることに加え、金融引き締めが景気の下押し圧力となっており、荷動きの本格回復にはなお時間を要する見込みである。新造船投入の本格化局面を迎えていることで依然として船腹供給圧力が続くものの、アジア〜欧州航路や一部のアジア〜北米東岸航路を中心にスエズ運河経由の多くのサービスが喜望峰ルートへと変更されたことから船腹需給のタイト感も強い。パナマ運河では依然として通航制限が続いており、混雑や待機時間の長期化も継続している。
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