中国・アジアの工場進出情報

2024.5.15 Vol.36 No.9
産業アナライズ<自動車>
夢は「アセアンのBEVハブ」
タイの消費者はBEVを選ぶか・3

 バンコク市内では中国のBYDオートや哪吒汽車のBEV(バッテリー電気自動車)をよく見かける。昨年、タイ国内で売れたBEVのOEM(自動車メーカー)別ランキングで首位はBYDオート、2位は哪吒汽車、3位は上海汽車のMGだった。理由は中国とタイとの間のFAT(自由貿易協定)であり、期限内にタイ国内でBEVの生産を始めるという条件で関税が免除された。市場調査会社に訊くと、真っ先にBEVを買ったのは富裕層だった。タイに車両工場を持つ長城汽車や上海汽車も含め、販売の主流は普及価格帯車種だが、新車購入層が限られているタイでは「安価なBEVでも購入決定は極めて慎重」というのが実態だ。
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