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FOCUS |
【鉄 鋼】
「未曾有の環境悪化」のなか業績は好調
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アジアの鉄鋼市場は極めて厳しい状況にある。中国で需要が低迷するなか増産を維持していることで市況が悪化。加えてインドの製鉄会社が石炭のSPOT購入を継続したことで鉄鉱石、原料炭ともに原材料価格が高騰し、アジア汎用鋼スプレッド(鋼材出荷価格−原材料価格)が過去最低水準にまで悪化しているのだ。こうした「未曾有の厳しい状況」(日本製鉄)という環境にありながら、各社の業績は堅調を保っている。日本製鉄は2023年度通年での実力ベース事業利益で過去最高の8,400億円、JFEスチールも事業利益で23%増の2,900億円を見込む。各社が生産能力の最新鋭化によるコスト最適化を進めてきたことに加え、インド事業を強化してきたことが貢献している。
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