中国・アジアの工場進出情報

2023.4.15 Vol.35 No.7
FOCUS
日本企業のタイ事業実例@
協和発酵バイオ、ヒトミルクオリゴ糖に注力

 協和発酵バイオのタイ子会社である「タイ協和バイオテクノロジーズ」(TKB)はバイオ製品の主要生産拠点である。設立当初はアミノ酸の製造から始まったTKBだが、2022年11月にはヒトミルクオリゴ糖(HMO)の生産設備を稼働、以降はHMO事業に注力している。HMOは母乳に含まれるオリゴ糖の総称で、母乳に含まれる固形成分のなかでラクトース、脂質に次ぐ、3番目に多い成分で、これまでに200種類以上が母乳から発見されている。他の動物の乳にはほとんど含まれず、特にヒトの初乳に多く含まれることから、乳幼児にとって重要な成分だ。欧米ではHMO入り粉ミルクが継続的に伸長しているほか、中国、東南アジアでも消費拡大が期待されている。
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