中国・アジアの工場進出情報

2023.2.15 Vol.35 No.3
産業アナライズ<自動車>
リン酸鉄系電池はどこまで伸びるか
2023年はLIB全体の70%超との予測

 中国の業界団体である乗用車市場信息聯席会(乗聯会)がまとめた2022年の国内電池シェアはリン酸鉄系(LFP)が63%となり従来の主流だった三元系(NMC=ニッケル・マンガン・コバルト系))を大きく上回った。乗聯会の数字は中国工業情報化部車載電池実用部会が発表する電池実績とは毎年微妙に異なるが、傾向は同じであり、確実にLFP系が増えていることを物語る。近年値上がりが続いていたニッケルがウクライナ戦争勃発以降は急騰したことも原因のひとつだが、LFP系の改良が進んでNMC系との比較で欠点となるエネルギー密度の低さ、つまり車両に搭載したときの航続距離の短さが改善されたことも大きい。2023年はLFP系が70%に達するとの見方もある。
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