中国・アジアの工場進出情報

2022.10.1 Vol.34 No.17
産業アナライズ<自動車>
エンジンを捨てない中国・前編
国営一汽は水素ICE開発中

 いち早くBEV(バッテリー・エレクトリック・ビークル)普及へと舵を切った中国。日本では「電動化が進む中国」「人民はBEVを買う」といったように報じられている。たしかにBEVはそこそこ売れている。2022年上期は全自動車市場1,205万台の17%を占める206万台に達したが、乗用車保有台数2.5億台という切り口で見ればBEVはまだ1,000万台であり、全体の約4%に過ぎない。中国政府の予測では2030年に全保有台数3.5億台のうちBEVは19%弱である。残りはすべてICE(内燃機関)を搭載する。このICE車を燃費の良いクルマ、つまりCO2(二酸化炭素)排出の少ないクマに代替することを中国政府はねらっている。その手段のひとつが水素利用だ。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved