中国・アジアの工場進出情報

2021.10.15 Vol.33 No.18
産業アナライズ<再生可能エネルギー>
再エネ大幅強化に舵を切るインドネシア
バイオマス・地熱メインから太陽光を第3の柱に

 インドネシア政府が、再生可能エネルギー戦略を大きく変更する動きを見せている。これまでの電力供給事業計画(RUPTL)では2030年の再エネ比率目標値を30%と設定していたが、現在策定中の2021-2030年版ではこれを48%へと大幅に拡大する見込みである。温室効果ガス(GHG)についても、排出量を2024年までに27.3%削減、2060年には実質ゼロとする目標を発表したほか、国営電力公社PLNも今年5月に「2024年から石炭火力発電所の新設を全面禁止する方針」を打ち出すなど、国を挙げて再エネ化に注力する姿勢が見て取れる。背景にあるのは財政悪化、環境悪化、そして電力不足への懸念だ。これにより再エネ電源についても、バイオマスと地熱を2本柱とするこれまでの戦略から、太陽光発電を新たな柱に据えるなど大きな方針の変化が見られる。
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