中国・アジアの工場進出情報

2021.4.15 Vol.33 No.7
産業アナライズ<自動車>
中台ITの大物、BEV市場へ
その1・クレジットビジネス

 昨年11月にディディ(滴滴出行)、ことし1月にバイドゥ(百度)とホンハイ(鴻海)、さらに3月にシャオミ(小米科技)。中国と台湾のIT(情報通信)系大手が相次いで自動車への参入を表明した。商品はもちろんBEV(バッテリー電気自動車)である。各社が目論む自動車参入にはそれぞれの背景と目算があるはずだが、共通している点は「しばらくBEVは儲かる」という判断だろう。BEVを自社開発し、自前の工場を持つ必要はない。エンジニアリング会社に依頼すれば設計を代行してくれる。そして、BEV生産を請け負ってくれる自動車メーカーがあることは、米・アップルが韓国の現代自動車や日産自動車と交渉を持った事実からも明らかになった。作れば売れるとはかぎらないが、IT各社は利益確保のための策があるからこそ進出を決めたと考える。では、何をねらっているのか――。
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