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ビジネスレポート |
「コロナ」で牧場経営を即決したノムさん |
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タイの大学に通った前後から起業に明け暮れたものの詐欺にあって生じた多額の借金を返済するために23歳の時に日本に技能実習生という名の出稼ぎに行って借金を完済してからの起業では初めて成功したラップサデット・プーリスパッタナパーキン氏(Mr Rapsadet Phurisuphattanaphakin、愛称ノムさん)は今年1月10日に37歳になった。この数年に起業家としてさらに成功したノムさんは労働省などタイ政府機関などからの講演依頼やテレビ出演などでひっぱりだこの有名人になった経緯について1年ほど前のAMRで紹介した。ノムさんの現在のビジネスはタイの大手家電や日系自動車向けの塗料の製造販売やタイ東部のシーラチャを中心に日本企業向けレンタカーサービスなどだが、このほど出身地であるタイ東北部のカラシン県で50ライ(8万平方メートル)の土地を購入し牧場建設に乗り出した。「今後3年以内の全面オープンを目指すが、まず子牛は2021年3月までに入れて牧場をスタートする」方針。もちろん現在のビジネスも続けるが、牛の肥育をメインとする農畜産業は今後の私のライフワークになる」と張り切っている。学生時代から手掛けた各種の起業も日本での技能実習先もタイに帰国後の起業もすべてが工業関係なのに急に牧場経営に乗り出したのは、コロナウイルス感染症がきっかけだった。今年3月、育ち盛りの子供が食べる肉を買いにスーパーの食肉売り場に行ったノムさんは唖然とした。肉に留まらず生鮮食品のほとんどがコロナでの外出禁止令発令を恐れる買い占めもあって売り切れており、ほとんどの棚が空っぽ。それを見ながらノムさんは「一文無しでスタートしてやっと小金持ちになれたにも関わらず食料すら買えない」悔しい現実に遭遇して牧場経営を決心した。
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