中国・アジアの工場進出情報

2020.6.1 Vol.32 No.10
ビジネスレポート
タイ金型工業会(TDIA)ブンラート会長に聞く

  タイ金型工業会(TDIA)の会長に2019年に就任したブンラート・チョデチョイ(BOONLERT CHODCHOY)氏が社長として経営している各種機械や装置メーカーで金型も内製しているC.C.オートパーツの本社工場をチャチュンサオ県に訪問して、単独インタビューした。TDIAなどタイの業界団体の多くは、日本の各工業会で把握している会員企業の各種統計作りや実態調査などは行っておらず、正確なデータもない。そこで金型業界の現状はブンラート会長に聞く以外にない。同会長によればTDIAの現在の会員企業数は363社だが、タイには他にもTDIAに加入していないアウトサイダーの金型メーカーが150社はあると見られている。ブンラート会長の記憶によれば、タイで専業のプラスチック金型メーカーは80社ほどで、金属プレス金型専業が50社ほど、ダイカスト金型専業は30社、ゴム金型専業では20社程度という。他にガラス金型などがあるが工場数は多くはないという。タイでも金型専業メーカーは日本と同じで中小企業ばかり。しかし「タイのTDIAの会員企業の内の100社近くには日本人の金型専門家が働いていたり、日本企業の資本が入っているなど、タイの金型業界と日本との関係は深い」とブンラート会長。ブンラート会長が経営するC.C.オートパーツでも「近年、金属製品加工で日本側とほぼ折半出資の合弁会社を当社工場内でスタートさせた」と言う。同社で必要とする金型も内製している。
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