中国・アジアの工場進出情報

2019.10.15 Vol.31 No.18
産業アナライズ<自動車>
トヨタアライアンスを読む・前編
「相互株持ち合い」の意味

 トヨタとスズキが互いに株を持ち合う資本提携を行うと発表したのは8月28日。トヨタがスズキに960億円を出資しスズキもトヨタに480億円を出資するという内容だった。ちょうど1カ月後、こんどはトヨタがスバルへの出資比率を上乗せし、同時にスバルもトヨタに出資するという発表があった。これでトヨタが株を持ち合う自動車メーカーは3社になった。トヨタが「トヨタグループ」に数えている自動車メーカーは完全子会社のダイハツ工業と過半数を出資する日野自動車だが、「トヨタファミリー」とでも呼べそうなアライアンスにマツダ、スズキ、スバルが参加している現状を見れば、それぞれの得意領域を合体させれば全世界での全方位商品領域での展開も不可能ではないと思える。トヨタが徐々にアライアンスを拡大した背景はどこにあるのか。同時に、緩い資本関係によるアライアンスの意味はどこにあるのか。ここを探ってみる。
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