中国・アジアの工場進出情報
2019.6.15 Vol.31 No.11
産業アナライズ<自動車>
中国の自動車開発体制・その4
R&Dを担う人材が足りない
中国ではR&D(研究開発)分野を担う中堅どころが「圧倒的に足りない」と聞く。米国に留学しMBAを取得したエリートはいる。若手のIT(情報通信)技術者も大勢いる。しかし、内燃機関や機械を学んだ30歳代半ばより上の年齢層で経験のある技術者と、大学で機械・素材といったサイエンスを教える教員はまったく足りていないようだ。21世紀に入って以降、国営自動車メーカーは提携先の外資に技術移転を求めた。非国営メーカーはエンジニアリング会社から設計を購入した。こうした例はたくさんある。しかし、技術移転を受け入れ、それを自社の技術に落とし込むための人材、設計委託例を自社の知的財産として蓄積するための人材が足りない。だから中国は内燃機関エンジンではなく電動車へと活路を見出そうとしたのだが、結局、自動車には丈夫なボディが必要であり、自動車を道路に沿って動かすためにはステアリング(ハンドル)やサスペンションなど機械アクチュエーターが必須である。ここが中国自動車産業のエアポケットだと言える。
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