中国・アジアの工場進出情報

2019.5.15 Vol.31 No.9
産業アナライズ<自動車>
中国の自動車開発体制・その2
「SUVブームを終わらせるな」

 2018年の中国自動車市場では、約999.5万台のSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル=乗員とともにサーフボードやスキーなどスポーツ道具を運べるクルマという意味)が出荷された。セダン、HB(ハッチバック)、ステーションワゴンなどセダン(轎車)系車種の合計は約1,153万台。SUV市場は2014年の400万台から2.5倍になり、いまや轎車とともに自動車市場を二分する勢力になった。昨年の中国自動車市場は28年ぶりの前年比マイナスに終わったが、SUVはそれ以外のすべてのカテゴリーに比べて減少率が小さかった。自動車メーカーには「まだSUVに頑張ってもらわなければ」という思いがある。だから商品開発面でも最優先扱いであり、SUVに「新しさ」を与える商品企画が各社で進められている。多くの自動車メーカーで開発体制がSUVシフトしたとも受け止められる。とくに中国メーカーが熱心だ。いま、中国のSUVは多様化へと向かっている。
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