タイには日本の製造業だけで数千社が進出している。型技術協会(会長青山英樹慶応大学教授)とタイ金型工業会(TDIA、ビロージェ=VIROJ SIRITHANASART会長)ではタイの金型の高度化を図る一環としてタイで金型加工技術に関わる交流促進を目的にセミナー開催を実施してきたが、2017年11月22日からバンコクで開催された金属加工関係の国際見本市「METALEX(メタレックス)」に合わせて開催初日に『アジア型技術セミナー2017 in Thailand(第6回)』(実行委員長日原政彦氏=技術士、工学博士)を丸一日かけて開催した。セミナーでは日系大手企業の金型部門のトップらが講師を務めた。2日目と3日目にはタイのデンソー、トヨタ、日産、アーレスティ、ソディック(訪問順)の工場見学も実施され筆者はすべてに同行取材してきた。訪問した日系各工場ではIoT(モノのインターネット)に向けた取り組みを進めており、工場では先輩のタイ人が後輩のタイ人の教育を担当しているなど生産面でも現地化が進んでいる現状が理解できた。型技術協会の青山会長は「セミナーを聴講しているタイ人が、知らない技術を学ぶことに熱心になってきたと感じた。目の輝きなどかつてと異なる熱気を感じた。各日系工場ではタイ人同士が購買などのビジネスを進めているのも大きな変化」と印象を語っていた。