中国・アジアの工場進出情報
2017.12.1 Vol.29 No.21
産業アナライズ<自動車>
中国EV市場開幕・前編
なぜ中国は電動化へと進むのか
中国のNEV(ニュー・エナジー・ビークル=新能源車)規制導入が間近に迫った現在、外資各社がEV(電気自動車)とPHEV(プラグイン・ハイブリッド車=外部充電とエンジン発電の両方を使える混合動力車)の商品設定を急ピッチで進めている。NEV生産にかぎって3社目の合弁設立を認めるという中国政府の決定を受けて合弁交渉が活発化し、2次電池やモーター、インバーターなど必要なユニット・部品の現地生産に向けた動きも慌ただしくなってきた。それと、電池材料であるリチウムの確保だ。来年はとりあえずNEV規制が導入されるだけだが、2019年からは本来の姿である罰則規定付きの規制になる。NEVの強制導入であり、自動車産業を電動中心に組み替えることを中国政府はねらっている。エンジンでは日欧米にかなわない。だから主戦場を移す。中国がルールを決められるよう政治も動く。中国のNEV規制は「環境保護だけが目的」ではないことを知っておくべきである。
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