中国・アジアの工場進出情報
2017.11.1 Vol.29 No.19
産業アナライズ<自動車>
「電気自動車」の裏側・その3
中国NEV規制の波紋
中国政府がやっとNEV(新エネルギー車)規制の概要を発表した。予定通り導入は来年4月1日だが、初年度は販売目標と罰則は見送られ、実質19年4月1日からの実施である。EV(電気自動車)は航続距離に応じて、FCEV(燃料電池電気自動車)は出力に応じて、それぞれ販売1台ごとにクレジットが与えられ、PHEV(プラグインハイブリッド車=外部充電可能で一定の距離をEVとしてエンジンをかけずに走行できるハイブリッド車)は性能にかかわらず一律のクレジットが与えられる。また、通常の内燃機関搭載車とプラグイン以外のHEV(ハイブリッド車)については新たな燃費目標が示され、来年は100km走行当たり燃料6ℓ(16.7km/ℓ)、2020年には同5ℓ(20km/ℓ)、2026~30年は同3.2ℓ(31.25km/ℓ)が上限と規定された。NEVの強制導入とともに通常エンジン車にも燃費の網をかけた中国政府がねらうのは、中国からの完成車と部品輸出だろう。あらゆる方式の「電動化」を新たな自動車産業発展段階と位置付けている。
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