中国・アジアの工場進出情報

2017.4.1 Vol.29 No.6
ビジネスレポート
ドイツ最大手の製粉機メーカーとも契約した三光開発

 バンコク郊外のパトムタニ県で1988年に創業した三光開発(SANKHO KAIHATSUCO.,LTD.)は各種工業用フルイ(篩=Sifter Sieve)の木工製品製造をメインとしてきたが、今後は移動式の棚「ネステナー」生産など鉄工部門に力を入れることにした。これまでのフルイ生産では2年ほど前にインドネシアへの初輸出が決まり、昨年はインド企業の他、ドイツの製粉機の最大手メーカーからも受注した。三光開発を創業した中條一(なかじょう・はじめ)氏は1962年からタイに住んでいる。最初に起業した会社では一般投資企業として外国人は49%までしか出資できずタイ人に51%出資してもらう形にしていたため、会社清算時に揉めた経験からタイ国籍を取得した。日本人夫人との間に生まれた3人の息子も属地主義のタイで生まれているのでタイ国籍を取得しているが長男の中條泰一(やすかず)氏を22年ほど前に交通事故で亡くした。次男の中條和孝(かずたか)氏と昨年年初に社長に就任した弟で開発担当の中條三男(みつお)氏は「当社と組んでもらえばBOI(投資委員会)の奨励事業でなくても100%日系企業として登録、活動できます。木工と鉄工を同じ工場内で手掛けているので、タイに進出する日本企業と異業種でも新規ビジネスを構築していきたい」と積極的に動き始めた。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved