中国・アジアの工場進出情報

2017.3.1 Vol.29 No.4
産業アナライズ<自動車>
タイからの輸出累計300万台
三菱自動車が進めた現地化・前編

 三菱自動車のタイ製造拠点であるMMTH(三菱モータース・タイランド)は昨年、輸出累計が300万台を突破した。輸出200万台達成は2013年であり、約3年でさらに100万台を輸出したことになる。ことしはフィリピンおよびインドネシア向けのKD(ノックダウン)セット輸出が開始され、KD出荷台数は5万台を超える見込みだ。1988年、タイ製自動車として初めて海外に出荷されたのは三菱「ランサー」だった。タイ政府が自動車輸出を産業の柱のひとつと位置付け、バンコクから南へ約100kmのラムチャバンに輸出港と工業団地の整備を開始したのは、ちょうどこの時期だった。現在、タイで生産される日系自動車メーカーの完成車とKDセットは、すべてラムチャバン港から出荷される。タイ政府が抱いていた「東洋のデトロイト」への夢はこの港で実現した。その中心にいたのが三菱自動車だった。
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