中国・アジアの工場進出情報

2017.1.1・15 Vol.29 No.1
産業アナライズ<自動車>
失速か、安定化か、成長持続か
中国自動車市場の2017年

 2015年10月に始まった自動車購入税の税率5%という市場テコ入れ策は、この1月から2.5%へと減税幅が半減した。2018年1月1日からは本則税率である10%に戻ることを中国財政省は発表している。日本では「エコカー減税」の終了や軽自動車の自動車税引き上げが販売台数に影響を与えた。中国についても「年内に駆け込み需要が発生し、来年はその反動減に見舞われる」との観測がある。経済の減速への懸念もある。しかし、見方を変えれば、09年の減税時期に自動車を購入した人々の所有車がことし8年を経過し、大きな代替需要が生まれる。自分のクルマが「古くなった」と感じる人々にとって、最新のSUVは非常に魅力的だ。そして、国内外の自動車メーカーがことしも新型車を積極的に投入する。この10年間の中国自動車市場がそうだったように、過去の日米欧の例とはまったく違った展開をしばしば見せるのが中国である。
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