中国・アジアの工場進出情報

2016.11.1 Vol.28 No.19
産業アナライズ<自動車>
スモールカー競争の近未来・前編
トヨタとスズキが提携交渉を開始

 2016年10月12日、トヨタ自動車とスズキが「協力関係の構築に向けた検討を開始する」ことを発表した。軽自動車を中心に価格競争力の高いクルマをつくる技術を持つスズキと、環境・安全分野の新技術を幅広い価格帯に展開しながらフルラインのクルマづくりを行うトヨタが、「自社が抱える課題を解決するためには業務提携が有効であると考えた」結果の交渉開始である。きっかけはスズキの鈴木修会長とトヨタの豊田章一郎名誉会長による二者会談であり、提携交渉を始めることは鈴木修会長から鈴木俊宏社長へ、豊田章一郎名誉会長から豊田章男社長へとそれぞれ直に伝えられ、会社としての検討に入ったばかりだ。記者会見での「何も決まっていない」という両首脳の発言は真実である。これから両者はどのような道を歩むだろうか。キーポイントは、日本独自の規格である軽自動車をどう位置づけるか、である。
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