中国・アジアの工場進出情報
2016.10.1 Vol.28 No.17
産業アナライズ<自動車>
中国自動車産業のR&D事情と
そこに働く人々の「いま」・前編
中国資本の自動車メーカーやサプライヤー(部品メーカー)でのR&D=研究開発は、01年末に中国がWTOに加盟して以降、さまざまな形で進展を遂げてきた。外資自動車大手と合弁事業を持つ国営自動車メーカーは従来、提携先外資の技術に完全に依存してきたが、近年は技術面での自立を目指す動きがあり、筆者が取材したかぎりでは長安汽車がその筆頭と言える。非国営の独立系自動車メーカー大手は、吉利汽車のように特定の外資と組むケースや奇瑞汽車のように多方面の協力を得るケースなど、各社各様である。当然、日本人技術者も数多く中国でのR&Dに携わっている。今回から2回にわたって、中国の自動車産業で仕事をする「人」を取り上げる。人物を特定されないよう匿名で記述するが、私と2年以上の交流があり私が直接会ってインタビューした人ばかりである。「人」の話を通じて、中国自動車産業の現在を感じていただきたい。
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