中国・アジアの工場進出情報

2016.8.1・15 Vol.28 No.14
産業アナライズ<化学>
台湾〜国内景気冷え込むも石化は堅調維持

 台湾の2015年GDP成長率は0.65%と前年の3.8%から一気に冷え込み、2010年以降最低の水準となった。輸出依存度が高い台湾は、世界景気減速の影響をダイレクトに受け、中国と香港向け輸出が12%減、ASEAN6カ国向けが15%減、欧州向けが11%減と軒並み二ケタ減になり、輸出のみならず、民間消費、公的財政支出ともに落ち込んだ。輸出については2016年で1.5%増、2017年は2.2%増と回復を見込むものの、輸出に頼るビジネスモデルの限界が顕在化している。ただ、台湾の石化業界は原油価格低下に伴う利幅拡大により堅調さを維持した。主要石化製品24品目の生産量が2,944万トンと前年より2.3%増加、台塑石化の利益も500億新台湾ドル超と過去最高を更新した。
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