中国・アジアの工場進出情報

2016.6.15 Vol.28 No.11
産業アナライズ<自動車>
中国ベストセラーSUVの実力
「日本車のライバル」になった中国車

 中国の長城汽車(Great Wall)はSUVを得意とする。十数年前にはトヨタのハイラックス「サーフ」のデザインをそっくり真似た「賽弗(セーフ)」を発売したり、09年ごろには日産やフィアットのデザインをコピーした乗用車を発売するなど、なりふり構わない中国企業というイメージが強かった。しかし現在は哈弗(Haval)ブランドのSUVが人気商品に育ち、中国でのモデル別SUV販売台数では哈弗「H6」がベストセラーの座にある。この間、品質は驚くほど向上した。設計と開発作業は完全に自前ではないが、若手の技術者は確実に育っている。今回、いちばん新しい「H6 クーペ」を中国で試乗した印象では、もはや仕上がりレベルは日本車とほとんど変わらない。逆に日本車の味をうまく取り込んでいる。このまま進歩すれば、いずれ世界市場で通用する商品群をそろえることができるだろう。日本車にとって手強いライバルに成長する可能性が高い。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved