中国・アジアの工場進出情報

2016.5.1 Vol.28 No.8
産業アナライズ<自動車>
アセアン市場争奪戦
日本車の天下は続くのか・後編

 2年後の2018年、アセアン域内では完成車の域内関税がゼロになる。これを持って「どこで生産しても同じ」と解釈するのは間違えだ。ある意味で関税撤廃は建て前であり、国ごとの自動車産業政策はより一層、独自のものになると考えておくべきだ。現在の税制優遇モデルがどうなるか、さらにどのようなカテゴリーが優遇対象になるのか。いままで以上に現地との関係を密にする必要がある。しかし、過去半世紀におよぶ日本の自動車産業による積極的な投資と市場開拓の努力は、2018年以降こそ力を発揮するはずである。関税ゼロが即、日本以外の国の自動車メーカーにたいして有利な状況をもたらすことはない。域内強調を図りながら国ごとのローカル戦略にどう向き合うかが重要であり、そのネットワークは日本がもっとも強固に構築している。
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