中国・アジアの工場進出情報

2016.3.15 Vol.28 No.5
目黒教授の東南アジア市場参入・必勝セオリー
〜技術とビジネスモデルをどう生かすか〜
第25回:「製品化手法」の適切な選択(6)
〜 戦略的意図による製品化手法の決定 〜
“ユニクロ”のケース(2)

 前回においては、ユニクロを例に、外的条件(顧客層や顧客ニーズ)の変化による製品化手法の転換について述べた。 ベーシックアイテム中心の購買スタイルからトレンド性の重視へと顧客ニーズが変化したのを受け、ユニクロは従来の統合化アプローチから適応化アプローチへと製品化手法の転換を図った。ところで、製品化手法の変化は、必ずしもこうした外的条件の変化のみをトリガーとするものばかりではない。「経営目標」や「マーケティング目標」といった企業に内在する諸条件(内的条件)の変化を踏まえて製品化手法が転換するケースも数多く見受けられるのである。本稿においては、企業の内的条件によって決定される戦略の方向性を“戦略的意図”と呼ぶことにする。今回から次回にかけて、東南アジア市場におけるユニクロの戦略を題材に、“戦略的意図”に基づく製品化手法の決定について考えてみたい。
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