中国・アジアの工場進出情報

2015.11.1 Vol.27 No.19
FOCUS
連載企画:ASEAN経済共同体(AEC)発足に向けて(11)
ハラルビジネスの現状と問題点

 ハラルビジネスという言葉を耳にするようになってしばらく経ち、日本企業によるハラル認証取得のニュースも増えつつある。「ハラル市場は60兆円。うちアジアは6割の35兆円!」という題目もよく目にするが、当然のことながら日本企業が狙えるのは極一部である。イスラム教徒の貧富の格差は大きく、味の素やヤクルトなどローカルビジネスにノウハウを持つ企業以外、中間層〜富裕層以外をターゲットとするのは難しいだろう。ただ、そうだとしても成長が期待できる巨大市場であることは確かである。とくにマレーシアやインドネシア、シンガポールは中間層が多い国でもあり、これらASEAN諸国で経験を積むことは、将来、中東やアフリカといったイスラム圏全体を商圏とするための大きなステップとなり得る。
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