中国・アジアの工場進出情報

2015.5.15 Vol.27 No.9
産業アナライズ<自動車>
世界小型車戦争・その2
中国車は世界で飛躍するか

 世界最大の自動車市場になった中国。この地位が脅かされることはないだろう。いずれは年間3000万台の市場になるはずだ。しかし、市場が成熟すればするほど代替中心となり、年による浮き沈みが出て来る。すでにことしの中国自動車市場については懐疑的な見方が多い。ドイツ自動車工業会や米・GMは、中国汽車工業協会よりも控えめな市場予測である。注目は需要の中身だ。「内陸部の新規需要と大気汚染への嫌悪感から小型車が伸びる」と言われている。市場規模の割に日本の軽自動車のようなベーシック・トランスポーターの市場は育ってこなかったが、ことしは「転機になる」と言われている。こうした市場予測はフタを開けてみないと真偽のほどは明かされないが、その一方で中国の自動車メーカーが製造するモデルの品質は確実に良くなっている。近未来の中国製小型車は、中国で厚い支持を得られるか。そして海外市場で一定の地位を得るようになるか――
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