中国・アジアの工場進出情報
2015.2.15 Vol.27 No.3
産業アナライズ<建築>
カンボジア建設市場、経済成長受け投資急増
外資進出増で集合住宅やオフィスビル人気/
労働・技術力不足課題
経済成長が続くカンボジアで建設投資が急増している。2014年1−4月に認可された新規建設投資額は国内外合計14億ドルと前年同期比4倍まで拡大。経済発展に伴う所得上昇による住宅需要が高まっていることに加え、外資企業の進出を見込んだ集合住宅、オフィスビル需要が増加していることが要因となっている。地場建設大手3社がこれら需要に対応するとともに、中国や韓国企業が受注を機に相次いで進出しており、日系も19社が現地拠点を開設し実務に取り組んでいる。一方これら需要に対応できる労働力・技術力が不足し、結果として工期遅延が常態化。需給バランスが大きく崩れている状況が続いている。現地では2011年にカンボジア建設業協会(CCA)が設立され、国際基準に沿った品質向上に向けた取り組みを開始しているが、建築基準法・施工基準が未整備という状況はしばらく続く。進出する際には、建設技術者育成や資材調達網といったこれら課題への対応を入念に準備しておく必要がある。
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