中国・アジアの工場進出情報

2015.1.1・15 Vol.27 No.1
FOCUS
【韓国】2度の景気対策で2015年上期まで緩やかに回復
日系の韓国投資は徐々に回復/輸出競争力は低下傾向

 輸出産業を強みに2014年は過去最大の貿易黒字を達成した韓国。2015年もFTA(自由貿易協定)発効が相次ぐことから、さらなる攻勢をかけていくことは必至だ。国内景気も昨年4月の「セウォル号」沈没事故後に自粛モードに入ったが、2度の景気対策により回復傾向が見え始めている。2014年第3四半期(7−9月)の実質GDP成長率は前年同期比3.7%増となり、前期(2.0%)から1.7ポイント上昇。第4四半期も景気対策の浸透により底堅く推移すると見込まれることから、通期成長率は3.4%と見込まれている。一方、主力輸出国の欧州や中国の景気回復スピードは遅く、輸出規模の急激な拡大は期待できない状況にある。対円ベースでウォン高が続いていることで、対日本の輸出競争力が低下傾向にあることも不安視されている。
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