中国・アジアの工場進出情報

2014.12.1 Vol.26 No.21
産業アナライズ<自動車>
自動車部品は大競争時代へ・前編
メガサプライヤーと中国

 世界の自動車市場は2020年に年間1億台を突破するといわれている。95年当時が約5000万台だったから、四半世紀で二倍になる計算だ。また、金属や樹脂など素材を除いた自動車部品市場は現在の円対ドル、円対ユーロの為替レートで180兆円に達すると試算されている。現在、日本国内の自動車部品市場は約22兆円であり、世界全体130兆円のう約17%を占める。しかし、この数字は好調な完成車およびKD(ノックダウン)セットの輸出に支えられたものであり、日本の自動車部品産業の将来を保証するものではない。さらには、2020年の180兆円のうちほぼ半分が新興国での売り上げと予測されている点も、自動車産業界全体としての新興国シフトがやや遅れている日本にとっては成長要素と言うよりも懸念材料と言うべきだ。世界のメガ・サプライヤー(巨大部品企業グループ)は規模のビジネスを志向しており、2020年に向けてはいくつかの合併や買収があるのではないかと筆者は見ている。大手各社を突き動かすキーワードは「自動運転」と「新興国」である。その中で日系企業はどう動くのか――
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