中国や韓国における化学関連の設備投資動向が日本のみならず世界の化学産業に多大な影響を及ぼし続けている。中国は膨大な人口を抱える一大需要地であり、近年では石炭化学を主軸とするCTO(coal to olefin)やMTO(methanol to olefin)などを出発点とした各種のプロジェクトが多数進行、内製化が進む製品も散見されるなど大きな転換期を迎えた。また韓国では、ポリエステル原料のPX(パラキシレン)で大型設備が相次ぎ稼働を始める一方、エンジニアリング・プラスチック(略称エンプラ)やコンパウンドなど高機能製品への投資活動も活発化している。低成長・低マージンという環境下でも意欲的な投資を続ける東アジアの化学関連投資動向をまとめてみた。