マレーシアで進められているRAPID(Refinary And Petrochemicals Integrated Development)計画のうち、リファイナリー(石油精製)部門とナフサクラッカー(石油化学)部門のプラント建設が今夏以降次々に発注されている。このうち石化部門のプラント建設は2015年11月頃から現地工事が始められ、2019年半ばの完成を見通せるまでになった。ところが、石油化学系誘導品事業のうち、プロピレン系やC4系誘導品事業は比較的早くから参画の名乗りがあり、ほぼ満杯となっているものの、肝心のエチレン系誘導品事業が埋まっていない。10月中旬時点において、内定しているエチレン系誘導品は年産35万トンのポリエチレン(PE)しかない。残るエチレン系や芳香族系の川下事業をどのように埋めていくのか、来年の設備発注動向が気に掛かるところだ。