中国・アジアの工場進出情報

2014.6.15 Vol.26 No.11
産業アナライズ<自動車>
オートチャイナ14の印象・その3
日本車人気に影を落とす3つの問題

 中国での日系ブランド車工場出荷台数は、尖閣諸島問題で激減したのち回復へ向かった。中国の人々は、決して日本製品が嫌いなわけではない。むしろ「好き」だと筆者は確信している。造り込みと見栄え品質の良さは欧州勢の追撃を受けて一時ほどの突出感はないが、繊細さと信頼性の高さについてはまだまだ評価が高い。家電製品も化粧品も、同じく日本製品の評価は高い。日本食も好まれている。自動車だけが除外されつつあるということは絶対にあり得ない。しかし同時に、いまの日系ブランド車への支持は「過去の実績」に基づくものであることも事実である。これから先、中国という巨大市場をどのように捉え、どんな商品展開を行うか。それによって日系ブランド車への評価は変わる。今回のオートチャイナ14(北京モーターショー=以下AC14と略)では日系各社が新型車を出品しアピールを行ったが、欧米韓の新型車よりも話題になったかというと、そうではないように思う。筆者なりに日系車が抱える現在の問題点を3つ提示する。
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