中国・アジアの工場進出情報
2014.4.1 Vol.26 No.6
産業アナライズ<環境>
山東省と日中経済協会、淄博市を大気汚染対策モデル地区に
民間マッチングで早期対応・実現目指す/奨励金制度も整備
今年も中国からのPM2.5が日本に飛来、各地で相次いで警戒警報が発令される事態が続いている。2013年中に中国政府による対策が発表され、北京市や東北3省などでも相次いで重点対策・計画が示された一方、具体的な成果が現れていないのが現状だ。規制をかけても中小企業では資金面で対応が難しい上、罰則規定がないため根本的解決につながらない。また中央政府・地方政府間での対応に温度差があることもある意味仕方がない部分といえる。そのような中、北京市と同様にPM2.5に起因する大気汚染に悩む山東省では、以前より交流がある日中経済協会と協業し官民連携による大気汚染対策モデル地区構想を打ち出した。古くから化学工業を中心に発展していた淄博市をモデル都市に具体的な対策ケースを推進し、その成果を省内都市から全省に展開していくことを視野に入れる。これまでのような日本からの技術供与・移管で終わらせるのではなく、環境改善成果に対して奨励金の支給も行う予定だ。
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