中国・アジアの工場進出情報

2014.3.15 Vol.26 No.5
FOCUS<東日本大震災から3年>
アジア9カ国で農水産品輸入制限続く
韓国は福島産など8県の水産品輸入全面禁止

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から3年。岩手、宮城での復興活動が進む一方、東京電力福島第1原子力発電所事故の影響が大きい福島県の復興は、2県と比べ大きく遅れている。帰還困難区域となっている原発周辺地区では、立ち入りが制限されているため被害住居の整理も出来ない住民、処分ができず蓄積していく放射性物質が付着したがれき・廃棄物、除染活動を行っても線量が下がらないホットスポットの存在―。震災前の生活に戻るには長い道のりが続く。農業・水産品についても、2012年4月1日より改正された放射性セシウム新基準値に対応した食品検査・内部被ばく検査・測定を行い安全性を確保しているが、海外の輸入禁止措置は継続しており、アジア地域では5カ国・7地域が現在でも実施中だ。汚染水の海洋流出を受け韓国では、従来の制限に加え東北3県を含む8県の水産品について全面輸入禁止措置とした。制限緩和・解除の動きも出始めているとはいえ、一次産業が支えとなっていた被災地への風評被害の影響は、地域経済再建に重くのしかかっている。
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