中国・アジアの工場進出情報

2014.3.1 Vol.26 No.4
ビジネスレポート
「海外進出はすべてオーダーメード。顧問先と一緒に走る」
アルベリーアジアの増井哲朗社長にバンコクの本社で聞く

 タイには1万件も日系企業が進出、その内数千件が製造業だが、タイの政治混乱が続く中でも日本からの投資が続いている。タイには短期滞在者などを含めると7、8万の日本人が住んでいるが、ビジネスを巡る日本人同士の紛争、裁判も増えている。海外投資ではその初期段階が重要だが、まだタイの知識が少ない日本の中小製造業を狙ってカモにするカネ儲け主義の日本人悪徳コンサルタントも多い。しかし旧知のアルベリーアジア(Alberry Asia、ホームページ www.alberryasia.co.th)社長の増井哲朗(ますい・てつろう、1948年 1月静岡県生まれ)氏はまったく違い、これまで20年近くをアジア各地での工場立ち上げを含む経営にあたってきており、その豊富な経験を背景にコンサルタントになっている。増井氏は大学を卒業した1970年 4月に日本軽金属の本社営業部に入社、同社の鋳鍛製品事業部で営業部長だった時に、同社が買収した長野県のアルミ鋳鍛造メーカーの松尾工業の社長として赴任、当時は経営危機だった同社を2年余で立て直した。1995年にアルミホイール大手のエンケイのタイ法人の社長に就任、日本のエンケイ本社の上席取締役だけでなく、中国、インドネシア、マレーシア、フィリピンなどエンケイのアジアの各拠点の取締役も兼務、東南アジアを飛び回って経営指導した。2008年にエンケイ本社の顧問に退いた一方でエンケイのインド法人の副会長に就任、当初はこのインド法人の副会長を続けながら現在のアルベリーアジア(資本金800万バーツ)を2010年12月にタイで設立した。その後この数年ですでに多くの日本の中小企業を短期間でタイでの開業を成功させてきた。増井社長に、タイ進出を検討する日系中小企業が注意すべきポイントを聞いた。
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