中国・アジアの工場進出情報

2014.3.1 Vol.26 No.4
産業アナライズ<自動車>
2020年の自動車市場を読む・後編
地域ニーズの行方と開発体制

 昨年の世界自動車市場は推計8300万台だった。遅くとも2020年までには1億台を超えると予想される。さらに年間1700万台の需要が上乗せされるわけだが、この台数のほとんどが新興国での販売増となるだろう。ただし、一口に新興国と言っても市場の中身は微妙に異なる。価格帯で見れば安価なモデル、いわゆる「ローエンド」「エントリー」と呼ばれるモデルがもっとも多いと思われるが、そのカテゴリーはさまざまである。現状では、インドは小型ハッチバック(HB)が主流で、中国はトランクルームが独立したセダンがHBより多いものの、SUVが急拡大中。ロシアは欧州に似てHBが多く、ブラジルは小型SUVが増えてきた……という具合である。アジアだけで見ても中国とタイ、インドネシアでは需要構造が違う。有望市場でシェアを獲得しようとすれば、それに応じた商品開発が必要になる。前回は自動車のエネルギーを切り口にしたが、今回は市場ごとのニーズの行方と商品開発に焦点を当てる。
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