中国・アジアの工場進出情報

2014.2.15 Vol.26 No.3
産業アナライズ<物流>
日本海側拠点港を活用したアジア向け海上物流サービス本格化
鳥取や秋田、北陸などでヤマトグループ、郵船ロジが相次ぎ提案

 郵船ロジスティクスは2014年から、日本海側の港湾を利用した海上貨物輸送サービスを本格化している。これまで日本海側に拠点を置く企業は、東京・大阪・名古屋といった太平洋側主要港を利用するため輸送日数・コストがかかっていた。同社は既存の日本海側拠点をベースに、韓国・釜山新港を活用した物流ソリューションを提案する。これにより輸送日数の短縮化と物流コスト削減の実現、地域密着型サービスを充実させていく方針だ。鳥取・境港を利用したアジア物流サービスを展開するヤマトグループも、第2弾として昨年11月から秋田港を利用したサービスを開始した。中国をはじめとする対岸国の経済成長に伴う貿易構造の変化や、国内生産拠点のアジアシフトに伴う中堅・中小企業の輸出入業務の増加、日本の国際競争力強化を図るためにも日本海側拠点港の体制強化は不可欠と指摘されている。国土交通省も国際競争力強化に加え災害時の物流ネットワークの構築・確保の観点から機能強化に動き始めており、今後のサービス増加・機能強化に期待が寄せられている。
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