|
産業アナライズ<環境> |
日本の2020年GHG排出新目標「2005年比3.8%削減」
原発停止で公約達成困難と判断/途上国支援1.6兆円の新戦略 |
|
日本政府は2013年11月、新たな温室効果ガス(以下GHG)排出量目標を「2005年比で3.8%削減」に変更すると発表した。日本は2010年1月に「1990年(基準年)比25%削減」との目標を定めていたが、今回の見直し目標では1990年比で3.7%増加することになる。2011年3月の東日本大震災以降、原子力発電の活用のあり方(停止・再稼働含め)を含めたエネルギー政策が検討中との事態を踏まえ、原発利用によるGHG排出効果を含めずに計算しているため、現状では高いハードルだとしている。一方、同時に策定した環境施策「攻めの地球温暖化外交戦略」では途上国支援策として2015年までの3カ年で官民合計1兆6,000億円の支援を実施することを決定、日本の低炭素技術・インフラシステムの海外展開も含め積極的な取り組みを推進していく。ポーランド・ワルシャワで開催されたCOP19(国連気候変動枠組条約第19回締約国会議)で新目標について批判が多かったとはいえ、同戦略については好意的に受け止められたもよう。 |
|
|