中国・アジアの工場進出情報

2014.2.1 Vol.26 No.2
産業アナライズ<自動車>
自動車用鋼材の調達現場から・後編
日系鉄鋼メーカーは優位を守れるか

 近年、乗用車ボディの設計がものすごい勢いで進化している。衝突安全性を向上させながらボディを軽く、しかも走行性能に必須の「剛性」を高いレベルで持たせて、という多様なニーズに対応するためだ。鋼材の強度はますます高くなり、新しい工法、新しい素材がつぎつぎと出現している。外から見ただけではわからないが、10年前の設計と最新の設計とを比べると、その差は歴然としている。同時に、新しいボディを新興国で製造する必要に駆られた自動車メーカー各社が、最新生産設備を新興国に展開している。とくに中国である。新旧入り乱れた超多品種市場であり、旧世代車も継続販売されてはいるが、外国勢は最新のモデルを持ち込む。量販車の場合は当然、現地生産となり、母国の工場と同じ設備が必要になる。ボディを構成する成型パネルの場合は従来、全量を中国やインドなどで国産化することは不可能だったが、ここにも変化が訪れている。前回は鉄鋼メーカー側から
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