中国・アジアの工場進出情報
2013.12.15 Vol.25 No.22
産業アナライズ<自動車>
マツダのアジア戦略再始動
ASEAN年間15万台への足固め
マツダのアジア戦略が動き出した。かつてフォード傘下だった時代にはフォードのアジア戦略を補完する立ち場にいたが、フォード支配から脱した08年11月以降、あらゆる分野での事業方針を見直し、そのなかでアジア戦略も見直しが行なわれた。マツダの当面の世界販売目標は年間170万台であり、そのうち40万台を中国も含めたアジア地域で受け持つというものだ。ASEANについては16年3月期に年間15万台をねらっている。中国では長安汽車およびフォードとの合弁事業だった長安フォードマツダから分離して長安マツダとなり、年間20万台超の販売をねらう。従来のタイおよび台湾を中心にした展開からベトナム、マレーシア、ミャンマーといった市場をねらう。商品面では昨年から順次「スカイアクティブ」車への移行を進めているが、アジア地域でも従来の「丈夫で安価なモデル」から排ガス、燃費、安全性などで日欧米と遜色のない新世代商品へと切り替えて行く計画である。年間の世界販売台数150万台付近の規模は、量産メーカーとしては「効率を追求しにくい」と言われて来たが、マツダはものづくりを改革し、一括開発と汎用生産設備へと舵を切った。その商品力がアジア事業でも発揮されるだろうか。
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