中国・アジアの工場進出情報
2013.12.1 Vol.25 No.21
産業アナライズ<自動車>
ルノー/日産と三菱自動車の提携強化
アジア展開にはどんな影響があるか
日産/ルノーと三菱自動車が業務提携拡大を発表した。軽自動車の車両骨格をもとに双方で販売する世界戦略小型車を開発するほか、EV(電気自動車)の開発・生産での協業、商品の相互補完の3点が発表されている。日産と三菱の共通点は2つ。タイで小型車を生産していることと、EV事業を展開していることだ。共通していない点は、日産が小型車から大型車、ミニバンまでのフルラインメーカーであるのに対し、三菱は軽自動車、小型車、SUVを主力としている点や、中国事業の形態が異なる点である。協業する場合、どちらかが完全に主役となる部分と、互いの経営資源を合体させて相乗効果を得る部分が混在する。また、三菱自動車は現在の業務提携先である仏・PSA(プジョー/シトロエン)との関係を維持したままルノーとの協業ができるのかどうか疑問が残る。一方ルノーはダイムラーとの提携に熱心であり、この部分では日産の意思はあまり働いていない。それぞれに胸算用のある提携だが、アジア事業についての可能性を探ってみる。
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