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安積敏政のアジア経営戦略講座 |
=第20回=
アジアにおける地域統括会社の課題 |
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はじめに
2000年代に入り、中国、アセアン、インドを中心としたアジアの経済ダイナミズムが脚光を浴びている。一方では、少子高齢化、人口減がはじまった世界第3位のGDPを誇る日本の成長余力に制約がでるのではないかと危惧されている。このままでは日本は高付加価値産業を主体とする縮小均衡経済に向かう恐れさえでてくる。こうした中で、グローバルな事業展開を図ろうとする日本の企業は今後、どの地域に自社の持続的な成長性と収益性を求めるかが問われている。そのひとつの解が高成長を続ける中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)、インドを中心としたアジア地域での事業展開である。2010年代に向けたアジア経営戦略の中で、アジア各国に展開した事業の地域統括の巧拙が日本企業の連結の業績、ひいては企業の生き残り、勝ち残りそのものに大きな影響を与える。以下、企業経営視点から21世紀のあるべきアジア地域統括の課題と展望を5回シリーズで考えてみる。第1回(本号)では地域統括会社を取り巻くこれまでの議論を整理し課題を明確にしてみる。第2回(5月1日号)ではASEANの地域統括、第3回(6月1日号)では中国の地域統括、第4回(7月1日号)ではインドの地域統括、そして第5回(8月1日)ではアジア全体の地域統括と日本本社のあるべき姿に言及してみる。 |
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