中国・アジアの工場進出情報
2012.11.15 Vol.24 No.20
産業アナライズ<自動車>
「燃費誤記」の裏にあるもの
韓国現代自動車グループ研究・後編
去る11月2日、米環境保護局(EPA)は現代・起亜グループ(以下HKG)が米国で販売した13モデル、約90万台について「燃費を過大表示していた」ことを明らかにした。EPAは米国内で一定数以上が販売されたモデルについて00年から燃費を調査しているが、カナダでの販売分17万台を合わせると100万台を超えるHKGの過大表示は「過去に例のないもの」と糾弾した。意図的な数値改ざんの疑いについてはHKGがこれを否定、対象モデル購入者には、過去の走行距離に応じた燃料費の補償を行うと約束した。日本でも欧米でも、カタログ燃費は当局が実施する「モード燃費試験」の結果であり、これが「実際の路上での平均燃費」に届かないことは多くの消費者が認識しているが、米国でのHKGはモード燃費値そのものの過大表記だった。果たして、この背景にあるものは何か。前回はおもにデザイン面からHKGの商品を眺めたが、今回は技術面と企業戦略面から見てみる。
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