中国・アジアの工場進出情報
2012.7.15 Vol.24 No.13
バンコクレポート
タイが2030年までの新電源開発計画
原発は延期・縮小、石炭火力も下方修正
タイのインラック首相は6月8日、国家エネルギー政策会議を開き、2010年〜30年までの電源開発計画(PDP2010)の見直し案を承認した。タイ国内では石炭火力へのアレルギーが強いほか、天然ガス発電所の新規建設で予定周辺の住民が激しい反対運動を展開しており、2年前の計画PDP2010が「破たん」したのを受けて改定作業を続けてきた。初めて導入する原子力発電所については、福島第一原発の事故を考慮して当初予定より6年遅らせることを決めた。また、太陽光発電所への新規参入が相次いでおり、石油代替エネルギーを大幅に増やす。電力はタイの経済成長を支える重要な分野で、今後も成長を維持できるかどうかの鍵を握る。タイは「エネルギー危機」を回避できるだろうか。
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