中国・アジアの工場進出情報

2012.6.15 Vol.24 No.11
ビジネスレポート
土間の劣悪環境の工場だが熱心に宝飾品を製造

 注目が集まるミャンマーには天然ガスや水産資源、チークといった高級森林資源、鉱物資源も豊富なリッチな国。とくにミャンマーの宝石は有名で、近年、首都ネーピードゥでは年3回の国際宝石オークションが開催されており、翡翠やルビー輸出がミャンマー政府の莫大な収入源となっており、ミャンマー通貨であるチャットが高く推移している背景にも宝石類の輸出増が影響しているとされる。中国人はとりわけ翡翠が大好きだからミャンマーの高級翡翠を取得するためにさまざまな手を打っている。宝石だけではない。田崎真珠ではかなり昔から今日に至るまでミャンマー南部で真珠の養殖を行っているが、「ミャンマーで採れる真珠は世界最高の品質」と同社関係者から聞いた。このほどヤンゴンでミャンマー人の友人のアレンジで2社の宝飾品製造販売のローカル工場を見学することができたが、とりわけ中国への輸出が増えていると聞いた。中国とミャンマーは陸で国境を2,000キロに渡って接する隣国であるだけに、宝石や宝飾品の国境貿易も膨らんでいる。2011年9月、エーヤワディー(Ayeyarwady、イラワジ)河上流であるカチン州で、中国と組んで建設中だった600万キロワットの大水力発電所「ミッソンダム」を「市民の反対が多い」ことを理由に工事が中止されたが、欧米の思惑は外れミャンマーと中国との経済関係はさらに深まる様相を見せている。欧米の経済制裁解除でミャンマーが経済発展すればミャンマーの購買力が高まるからだ。
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