中国・アジアの工場進出情報
2012.5.1 Vol.24 No.8
バンコクレポート
タイで最低賃金引き上げ、36〜89%上昇
日系現地製造業の9割が「影響大きい」と回答
タイの最低賃金が4月1日、一斉に引き上げられた。首都バンコクと周辺5県は1日当たり215バーツ(約570円)、南部プーケットは同221バーツ(585円)から300バーツ(約795円)に改定。残る70県も一律40%引き上げられた。これら地域も来年1月1日には同300バーツとなり、全国各地の最低賃金がこの水準となる。財界は「中小企業の倒産が増加し大量の失業者が出る。日本など海外からの投資にも影響が出る」と反対運動を展開してきた。しかし、昨年7月の総選挙で圧勝した与党タイ貢献党の支持者は、北部や東北など貧困者が多い地域で、「国民の声」に押し切られた格好だ。最低賃金の大幅引き上げは、タイ経済の将来を大きく左右する可能性がある。
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